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『波うららかに、めおと日和』は、縁談によって夫婦になった二人が、少しずつ心を通わせていく姿を描いた漫画です。
舞台は昭和11年の春。20歳のなつ美は、帝国海軍に勤める瀧昌と結婚することになります。しかし、夫婦になったからといって、最初から互いの気持ちが分かるわけではありません。
仕事で家を離れる瀧昌を待つ日々、手紙を通して伝える思い、久しぶりに会えたときの喜び。二人は何気ない出来事を重ねながら、少しずつ夫婦としての距離を縮めていきます。
恋人同士になってから結婚する物語とは違い、本作では結婚した後に相手を知り、好きになっていく過程が描かれています。
この記事では、『波うららかに、めおと日和』のあらすじや登場人物、作品ならではの魅力を紹介します。昭和初期の時代背景が二人の暮らしにどう関わるのかにも触れながら、初めて読む人にも分かりやすく解説します。
『波うららかに、めおと日和』はどんな漫画?基本情報を紹介
『波うららかに、めおと日和』は、西香はちさんによる漫画です。講談社の漫画アプリ「コミックDAYS」で連載され、モーニングKCから単行本が刊行されています。
物語の中心にいるのは、縁談によって夫婦になったなつ美と瀧昌。昭和11年という時代を背景に、海軍士官の夫と、結婚生活に不慣れな妻が、少しずつ互いを理解していく様子が描かれます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作品名 | 波うららかに、めおと日和 |
| 作者 | 西香はち |
| 出版社 | 講談社 |
| 掲載 | コミックDAYS |
| レーベル | モーニングKC |
| ジャンル | 昭和時代・夫婦・ラブコメディ |
| 既刊 | 12巻(2026年11月7日時点) |
2026年10月には、累計発行部数が紙・電子合わせて300万部を突破したことが講談社から発表されました。同月14日には単行本第12巻も発売されています。
大きな話題を集めている作品ですが、魅力は数字だけではありません。夫婦になったばかりの二人が、相手のことを知ろうとする姿を丁寧に描いているところに、本作ならではの面白さがあります。
『波うららかに、めおと日和』のあらすじ
物語の始まりは、昭和11年の春です。
20歳の江端なつ美のもとに、帝国海軍に勤める瀧昌との縁談が舞い込みます。突然の話に戸惑いながらも、なつ美は瀧昌と結婚することになります。
ところが、二人は結婚した時点で互いを深く知っていたわけではありません。
なつ美は夫婦としての暮らしに慣れておらず、瀧昌もまた、家庭での振る舞いや女性との接し方に不器用なところがあります。お互いに相手を大切に思っていても、その気持ちをうまく言葉にできないのです。
そんな二人の生活をさらに難しくするのが、瀧昌の仕事です。
海軍の訓練などで瀧昌が何週間も海に出ることがあり、なつ美は夫の帰りを待つ時間を過ごします。会えない間には手紙を交わし、上陸したときには待ち合わせて一緒の時間を楽しむ。離れているからこそ、相手を思う気持ちが少しずつ育っていきます。
講談社が公開している第2巻の紹介文でも、瀧昌が何週間も海に出る日々や、離れている間の手紙、上陸先での待ち合わせが描かれることが紹介されています。
二人の関係は、最初から順調に進むわけではありません。相手の気持ちを想像しすぎたり、言葉が足りなかったりして、すれ違うこともあります。
それでも、相手を知ろうとすることをやめない。小さな出来事を積み重ねながら、二人は夫婦としての時間を築いていきます。

『波うららかに、めおと日和』の魅力① 結婚してから恋が始まる二人の関係
本作の大きな特徴は、結婚が物語のゴールではなく、二人の関係が始まる出発点になっていることです。
一般的な恋愛漫画では、出会いから恋愛感情が生まれ、交際や結婚へ進んでいく展開がよく描かれます。
一方、『波うららかに、めおと日和』では、縁談によって夫婦になった二人が、そこから相手のことを知っていきます。
結婚したからといって、相手の考え方や好みがすぐに分かるわけではありません。何を喜ぶのか、何に戸惑うのか、どんなときに寂しさを感じるのか。日々の暮らしの中で、少しずつ理解していく必要があります。
なつ美と瀧昌の関係が愛おしく感じられるのは、二人が互いを思いやりながらも、決して器用ではないからでしょう。
相手を喜ばせようとして空回りしたり、気持ちを伝えるタイミングを逃したりすることもあります。しかし、その不器用さがあるからこそ、何気ない会話や小さな気遣いが印象に残ります。
最初から完璧な夫婦ではなく、夫婦になってから少しずつ相手を理解していく。その過程そのものが、本作の恋愛の面白さです。
なつ美と瀧昌が、どのような出来事を通して惹かれ合い、本当の夫婦になっていくのか。二人の心の変化をさらに詳しく読み解きたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

『波うららかに、めおと日和』の魅力② 会えない時間をつなぐ手紙と、海軍士官の暮らし
なつ美と瀧昌の夫婦生活を語るうえで欠かせないのが、瀧昌の仕事です。
瀧昌は帝国海軍に勤めているため、いつも家にいるわけではありません。訓練などで何週間も海に出ることがあり、なつ美は一人で過ごす時間と向き合うことになります。
新婚生活が始まったばかりの二人にとって、長く会えないことは簡単なことではありません。
けれど、本作では離れている時間も、二人の関係を深める大切な時間として描かれています。
手紙だからこそ伝えられる気持ちがある
瀧昌が海に出ている間、二人は手紙を通して思いを伝えます。
顔を見ながら話すと、恥ずかしくて言えないこともあります。相手の反応が気になって、素直な言葉を飲み込んでしまうこともあるでしょう。
手紙なら、伝えたいことを考えながら、自分の気持ちを言葉にできます。
もちろん、手紙を出したからといって、すぐに返事が届くわけではありません。相手が今どこで何をしているのか分からず、返事を待つ時間もあります。
それでも、届いた手紙を読むことで、離れている相手の存在を身近に感じられる。そんなやり取りが、二人の暮らしをつないでいます。
上陸したときの再会が特別な時間になる
瀧昌が海から戻り、二人が会える時間も本作の見どころです。
いつでも一緒にいられるわけではないからこそ、会えたときの喜びが大きくなります。
一緒に過ごせる時間は限られていても、その中で相手を思いやり、二人らしい時間を楽しもうとする姿が描かれています。
現代の生活では、連絡を取ろうと思えばすぐに相手へメッセージを送れます。しかし、本作の時代では、手紙が届くまでにも時間がかかります。
その距離や不便さが、二人の気持ちを丁寧に描くための大切な要素になっているのです。
『波うららかに、めおと日和』の魅力③ 昭和11年という時代が夫婦の暮らしに影響している
本作の舞台は昭和11年の春です。
現代とは生活習慣も社会の仕組みも異なる時代であり、なつ美と瀧昌の夫婦生活にも、その時代ならではの事情が関わってきます。
特に大きいのが、瀧昌の海軍での仕事です。
夫が長期間家を離れることもあり、妻は家で帰りを待つ時間を過ごします。連絡手段も限られているため、相手の状況をすぐに知ることはできません。
こうした環境は、二人の関係に不安や寂しさをもたらす一方で、相手を思う気持ちを確かめるきっかけにもなっています。
穏やかな日常の中にも、時代の厳しさがある
作品の雰囲気は温かく、なつ美と瀧昌のやり取りには微笑ましい場面が多くあります。
しかし、舞台となるのは戦前の日本です。海軍に勤める瀧昌の生活には、軍務や訓練など、家庭の外にある事情が深く関わっています。
第4巻では、なつ美が艦の沈没の話を聞き、瀧昌のことを心配する展開も描かれます。
ここで注目したいのは、作品が夫婦の日常だけを切り取っているわけではないことです。穏やかな暮らしの背後には、いつも瀧昌の仕事や時代の状況があります。
だからこそ、二人が一緒に過ごせる何気ない時間が、より大切なものとして感じられるのではないでしょうか。
時代背景を知ると、二人の何気ない行動が違って見える
なつ美と瀧昌の生活には、現代なら当たり前にできることが、簡単にはできない場面があります。
会いたいときにすぐ会えるわけではない。相手の様子を電話やメッセージですぐに確かめられるわけでもない。
だからこそ、手紙を出すことや、帰りを待つこと、再会したときに一緒に過ごすことが、二人にとって大切な意味を持ちます。
時代背景は単なる舞台装置ではありません。二人の距離や気持ちの伝え方に影響する、物語の重要な要素なのです。
『波うららかに、めおと日和』の登場人物
物語の中心となるのは、なつ美と瀧昌です。二人の周囲にも家族や知人などが登場し、夫婦の暮らしにさまざまな彩りを添えています。
江端なつ美
本作の主人公の一人です。
縁談によって瀧昌と結婚し、夫婦としての生活を始めます。結婚生活にも男女の関係にも不慣れなところがあり、瀧昌とのやり取りでは戸惑ったり、思いがけない反応を見せたりします。
相手を大切に思う気持ちは強く、瀧昌が家を離れている間も、夫のことを考えながら日々を過ごしています。
瀧昌
なつ美の夫で、帝国海軍に勤めています。
仕事の都合で家を離れることがあり、なつ美と一緒に過ごせる時間は限られています。家庭での振る舞いや、なつ美との接し方には不器用なところがありますが、少しずつ夫婦としての関係を築いていきます。
二人を取り巻く人々
なつ美と瀧昌の周囲には、家族や友人、仕事関係の人物なども登場します。
二人だけの世界で物語が進むのではなく、周囲の人々との交流を通じて、それぞれの生活や人間関係にも広がりが生まれます。
また、物語が進むにつれて、二人の暮らす場所や周囲の環境にも変化が訪れます。第11巻・第12巻では、瀧昌の異動に伴って、なつ美と瀧昌が横須賀から広島・呉へ向かう展開が描かれています。
登場人物のプロフィールや、それぞれがなつ美・瀧昌とどのようにつながっているのかを整理したい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。人物ごとの立場や関係性を確認しながら読むと、物語の流れを追いやすくなります。

『波うららかに、めおと日和』は完結した?何巻まで発売されている?
2026年11月7日時点で、単行本は第12巻まで発売されています。
第12巻は2026年10月14日発売です。瀧昌の異動に伴い、なつ美と瀧昌が広島・呉へ向かう展開が描かれています。
本作は、夫婦になった二人の日常を積み重ねながら物語が進む作品です。新しい土地での暮らしも始まり、二人の生活には今後も変化が生まれていきます。
完結したかどうかだけでなく、瀧昌の身に何が起こるのか、今後の夫婦生活がどう描かれるのかも気になるところです。
瀧昌の「戦死」説や作品の完結状況について、原作の描写をもとに詳しく考察した記事もあります。先の展開に関する情報を知りたい方は、こちらの記事も合わせてご覧ください。

※この記事の完結状況・巻数に関する情報は、2026年11月7日時点のものです。
『波うららかに、めおと日和』はどこで読める?
『波うららかに、めおと日和』は、講談社から単行本が刊行されています。紙のコミックスのほか、電子書籍でも読むことができます。
初めて読む方は、第1巻から読み始めるのがおすすめです。縁談から始まったなつ美と瀧昌の結婚生活や、二人が少しずつ距離を縮めていく様子を、最初から追うことができます。
電子書籍で読みたい場合は、利用している電子書籍ストアで配信状況や価格を確認してみてください。
『波うららかに、めおと日和』は結婚してから始まる恋を楽しめる漫画
『波うららかに、めおと日和』は、縁談によって夫婦になったなつ美と瀧昌が、少しずつ互いを理解し、本当の夫婦になっていく姿を描いた作品です。
結婚した時点で、二人の気持ちがすべて通じ合っているわけではありません。相手のことを知りたいと思いながらも、うまく言葉にできず、すれ違うこともあります。
それでも、手紙を交わしたり、会えない時間を過ごしたり、久しぶりに一緒に過ごせる時間を大切にしたりしながら、二人は少しずつ関係を深めていきます。
本作の魅力は、大きな事件や劇的な展開だけに頼らず、日々の暮らしの中にある小さな変化を丁寧に描いているところです。
昭和11年という時代背景や海軍士官の暮らしも、二人の関係に影響を与えています。穏やかな日常の中にある不安や寂しさがあるからこそ、何気ない会話や再会の場面が心に残ります。
恋人になってから結婚するのではなく、結婚してから相手を好きになっていく。そんな二人の不器用で温かな夫婦生活を楽しみたい方に、ぜひ読んでほしい作品です。
