ブラッドハーレーの馬車~トラウマ級鬱漫画紹介

たまに胸を抉るようなバッドエンドな「救いのない話」や、心に深い傷を残す展開が特徴の「後味の悪い鬱漫画」や「トラウマ漫画」を手に取りたくなることがあります。人からは「やめときな」と言われる作品を1つ紹介しようと思います。それが『ブラッドハーレーの馬車』です。鬱漫画・トラウマ漫画ランキングなるものの中でよく目にする漫画です。あらすじや基本情報などを簡単に紹介します。

『ブラッドハーレーの馬車』のあらすじ

孤児院で暮らす少女たちの夢は「ブラッドハーレー聖公女歌劇団のスターになること」。なぜなら、劇団の構成員はすべて資産家・ブラッドハーレー家の養女だからです。選ばれたすべての少女が養女というのは怪しいです。裏がありそうです。しかし、養女になることで劇団に入団できるので少女たちはそこを目指します。毎年各地の孤児院から眉目秀麗な少女たちが選ばれ馬車に乗せられます。期待に胸を膨らませた孤児院の少女たちがたどり着いた先は、暗い暗い塀の中。ここで、引き取られた一部の少女たちは「パスカの羊」と呼ばれ、死ぬまで囚人たちの性欲求や破壊欲求の矛先としてひどい仕打ちを一心に受け続けるのです。恐ろしく壮絶な悪夢が始まります。なぜ少女たちがと思いますが、ブラッドハーレー家の目的は刑務所に服役している無期懲役の囚人たちの欲求を発散させるためでした。その目的のために養女とした少女たちを囚人に当てがっていたのです。ブラッドハーレー家の非道さがよくわかります。少女たちが幸福から地獄へ一気に落とされるその不幸がありありと伝わります。

『ブラッドハーレーの馬車』作者紹介

著者の沙村広明さんは千葉県出身の漫画家です。1993年『月刊アフタヌーン』にてデビューされました。異色時代劇『無限の住人』が代表作です。1997年には第1回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞されています。また。英語版が2002年にアイズナー賞(正式名称ウィル・アイズナー漫画業界賞)最優秀国際作品部門を受賞しています。この賞は、アメリカで最も権威のある漫画賞の一つ「漫画のアカデミー賞」と呼ばれています。『無限の住人』は「無限の住人IMMORTAL」アニメ化され、木村拓哉さん主演で映画化されました。他の作品に『おひっこし』『ハルシオン・ランチ』『波よ聞いてくれ』などがあります。テーマとしては暴力・倫理・死・生をテーマに扱っていることが多いように思えます。『無限の住人』と『ブラッドハーレーの馬車』を並べてみてもわかりますが、とてもジャンルの幅が広い作家さんです。

『ブラッドハーレーの馬車』感想や評価

この作品、とにかく読む人を選ぶ作品です。感想を見ると「絵が綺麗で、繊細さが悲劇をより強調している」「後味きつい」「読者のメンタルを深くえぐる」などがあります。評価としては「救いがない」「画力・演出力の高さ」に対する評価が多いです。一方で「ただ不幸話として描かれている」「テーマやメッセージ性が薄い」といった評価もある作品です。フィクションなのに実話みたいというコメントもあります。よく検索結果にこの話は実話なのかというものがあります。この作品は沙村広明さんのフィクション作品で実話ではありません。希望に満ち溢れた華やかな養女の夢と裏側の絶望との対比がとてもえぐい作品だと思います。評価が分かれるのも納得です。気持ちのいい作品ではないことは双方の評価を見て感じとれます。ただ、この作品本当に絵が美しいと思います。この画力の高さからなのか悲劇的な場面の描写が何倍もの効果を表しているように感じます。そして「トラウマ級」と言われることもありその分深く心に残る作品です。

『ブラッドハーレーの馬車』どこで読める

コミックシーモア、LINEマンガなどでの電子書籍配信サイト・アプリで読むことができます。単行本も1巻完結で発売されています。
各サイト無料試し読みや、ポイント還元キャンペーンなどを利用してお得に読むことができます。

 

『ブラッドハーレーの馬車』まとめ

『ブラッドハーレーの馬車』のあらすじ等を簡単に紹介しました。鬱漫画・トラウマ漫画が平気な人以外は読むことをお勧めしません。精神衛生上その方がいいと思います。問題ないという人は読んでみてほしい漫画です。補足ですが、この作品は、全8話から構成されています。囚人視点のストーリー、刑務官視点のストーリ、最後にはブラッドハーレー家視点のストーリーも展開しています。しかし複数の視点でストーリーが進みますが結末は一緒で報われません。
余談ですが『ブラッドハーレーの馬車』は2023年1月に原画展が行われています。合計約80点の原画が展示されました。複製原画やオリジナルグッツの販売もありトラウマ級鬱漫画といわれる一方で人気がある作品であることがうかがえます。
人間の闇や社会の歪みを描いた作品、ただ面白いだけでは物足りない人、ストーリーだけではなく作画や演出、空気感を含めて作品を味わいたい人にすすめの作品です。

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